32 統合

夜 目覚めると
周りが騒がしく
気づいた時には
手を後ろ手に縛られて外に連れていかれた
いつもの景色は火にあぶられて真っ赤だった
仲間もわけのわからない様子で隣に連れてこられ
よく見ると知った顔がずっと一列に並べられていた

前にいる頭に何かを被った人が何か喚いていた
我々よりもやけに真っ赤が強いなと思ったあと
ドンと何かが鳴ったと気づいた時には
すーと意識が遠のいてしまった

次に目が覚めた時
誰かが声をかけてくれていた
ベットの上だった
朝だった
身体を起こしたとき
手が白かったことを覚えている
懐かしい顔が近づいてきて
いつもと違う言葉を聞いたなと思った時には
胸のあたりが熱くなって眠ってしまった

眠る直前のきっと一瞬に気づいたことがある
わたしは一人でどちらも経験していることを
眠りにつくどちらもが同じ私であることを

侵略と奴隷
蔑みと怒り

そのどちらもが
自分にやってくる

何周も何回も
わかるまで

そういうものだと気づくか気づかないの刹那
わたしは完全に落ちていく
そして思う

どうか記憶をなくさないでほしいと

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